ECとは?ECは何の略?ECの意味や10つの疑問を解説

「ECとは?ECは何の略?ECの意味や10つの疑問を解説」のアイキャッチ画像

ECとは?

ECを一言うと電子商取引になります。

カタカナではEコマースと表現します。

簡単に言うと、商品やサービスの売買をインターネット を介して取引すること全般を指します。

「ECサイト」「ネットショップ」「通販サイト」「インターネット通販」「オンラインショップ」「Online shop」など、呼び方はさまざまですが、全てがこれに該当します。

ECとは何の略?

ECの正式名称は Electronic Commerce です。

正式名称で呼ぶと長いので、一般的には頭文字から略して ECと呼びます。

Electronic Commerce

広義ECと狭義ECの違いは何か?

ECの定義には「広義のEC」と「狭義のEC」の2つが存在します。

OECD(経済協力開発機構)の定義としては以下となります。

広義のEC

コンピューター・ネットワーク・システムを介して商取引が行われ、成約金額が捕捉されるもの。

狭義のEC

インターネット技術を用いたコンピュータ・ネットワーク・システムを介して商取引が行われ、成約金額が捕捉されるもの。

広義のECと狭義のECの違いはインターネットを利用したネットワークかどうかです。 一般的によく使用される広義のECには、インターネット上で物を売ったり買ったりすることです。

狭義のECは、企業間での場合などに、インターネット以外の回線で取引を行うこともあります。

ECとEコマースと通販の違いは何か?

EC」と「Eコマースと「通販」に大きな違いはありません。

厳密には、Eコマースはインターネットで商品やサービスを売買できるネットショップを指します。

通販はカタログ通販、テレビショッピングなどのほか、インターネット通販も含まれるので、ECは通販に含まれるひとつとして、考えられております。

カタログ通販は商品情報が記載されたカタログ(紙面媒体)を消費者が見て、電話やFAXなどで注文する通信販売の一種です。

テレビショッピングは、テレビで商品を紹介し、視聴者(商品者)が電話やFAX、はがき、インターネットなどで注文する通信販売の一種です。

ECサイトとWebサイトの違いとは

ECサイトはインターネットを介して、商品・サービスの売買する事を目的としたサイトに対して、Webサイトとは、Webページの集合体であり、ECサイトもWebページの1種です。

Webサイトは種類ごとに目的が異なります。

ポータルサイト

ポータル(Portal)は「門」「玄関」「入り口」「開始」「着手」などの意味で、インターネットに最初にアクセスする際のWebサイトのことをポータルサイトといいます。ニュースや天気、交通情報などのさまざまなコンテンツが設置されているWebサイトです。

オウンドメディア

企業が自社で保有するメディアのことを指す言葉であり、自社ブランドの認知拡大や自社サービスの紹介が目的です。

ECサイトの目的とは?

ECサイトはインターネットを介した全世界中の方に、オンライン上で商品やサービスの売買を成立する事ができます。低リスクで商売を始めたい場合や、直ぐに取引をはじめる事を目的とした手法として、選択される事が多くあります。

ECサイトのメリット

ECサイトのメリットとして、以下の4つがあげられます。

ECサイトのメリット

1.コストが抑えられる

ECサイトの最大のメリットは、ずばり、低コストで国内に限らず、海外の方にも商品を販売できる点です。

リアルでの実店舗販売の場合、テナントや賃貸料や接客などの人件費が必要となります。一方、ECサイトは販売手数料のみで商売できるECサイトの構築サービスなどもあります。

2.販売環境に優れている

ECサイトはインターネットで売買ができる仕組みがあるため、寝ている時も、旅行中でも、24時間365日、商品・サービスを販売できます。開店や閉店の概念がある実店舗と比較して、販売の機会損失も少なく、販売環境に優れています。

3.販売方法の自由度が高い

活用されるECのシステムにもよりますが、ECサイトはデザインや見せ方を自由に構築する事ができます。

今では動画で商品の使い方を紹介をしたり、360℃視点で商品の確認ができたり、技術の進化やインフラ整備の成長と共に、ECサイトでお買い物をする事がどんどん快適になってきております。

4.データが活用できる

ECサイトでは分析ツールを導入する事で、どのページからどれだけECサイトに集客されているかや購入率などの細かいデータを取得できます。また、個人情報から顧客情報も収集する事が可能なため、購入層の分析や売上改善に大きく活用する事が可能です。

ECサイトのデメリット

ECサイトのメリットとして、以下の4つがあげられます。

ECサイトのデメリット

1.購入前に商品に触れる事ができない

ECサイトは商品を購入する前に、商品を実際に手で触れたりする事ができないため、ECサイトに掲載されている情報で商品を購入するか否かを判断する必要があります。そのため、サイズ感や色味、状態など、ECサイトの掲載情報と実際に手元に届いた時とズレが生じる事があります。

2.ECスキルが必要になる

ECサイトの運用には最低限のECスキルや法律の知識が必要となります。こちらを遵守しないと、最悪の場合、ECサイトでの販売ができなくなる事もあります。基本的にはEC運用に必要なシステムがパッケージされたECプラットフォームを活用するケースが多いのが実情ですが、その他にも商品を魅力的に見せる制作スキル、データを分析するスキルなど、様々なスキルが必要です。

3.売上・利益の安定に時間を要す

ECサイトを開設しただけでは、注文がなかなか発生しづらいでしょう。ECサイトや商品を知ってもうらうために、宣伝をしてブランドの認知拡大を拡大したり、広告やSNSを活用してECサイトの集客を対策する必要があります。安定した売上・利益の確保には多くの時間がかかります。

4.競合の激化

商品・サービスの販売にはECサイトが非常に有効的なため、同業他社もECサイトを展開されているケースが多くあります。物流サービスの充実に伴い、現在は海外から日本のECサイトに販売している企業も増加しております。競合他社との勝負に勝ち残るためには、競合他社を分析し、自社の強みを活かしていく事が重要です。

EC業界の課題

ECの成長にともない、EC業界では様々な課題があります。

EC業界の課題

セキュリティ対策

ECにはセキュリティ面やプライバシーに関する問題も多く存在します。ECサイトの利用者は個人情報の保護や詐欺などに注意するため、最低限の知見と対策が必要となります。

ECに長けた人材不足

ECプラットフォームの進化やEC市場の拡大とともに、ECスキルを保有する人材の需要が高まっています。ECサイトの運営に必要な、マネジメント、マーケティング、制作、物流などの専門的な知識やスキルを持った人材が不足しています。

物流の2024年問題

ECの利便性に伴い、物流量が急激に拡大し、注文から商品をお届けするまでの時間も強く求められるようになりました。そこに追い打ちをかけるように、物流の2024年問題があります。

2024年4月からトラックドライバーの時間外労働の960時間上限規制と改正改善基準告示が適用され、労働時間が短くなるため、輸送能力の不足が問題視されております。

将来のEC

デバイスの多様性、技術の進化、インフラの成長など、将来的には今よりも快適なECライフを送ることができるでしょう。もしかしたら、そう遠くない未来に、商品・サービスを購入前に五感全てで判断できる時代がくるかもしれません。

まとめ

ECの簡単な解説からECの正式名称をはじめ、ECの目的、呼び方の違い、ECサイトのメリット・デメリットなど、さまざまな疑問を解説いたしました。これからECを学ばれる方やECの定義が曖昧だった方などに、少しでも参考になれたら幸いです。